糖尿病教室レポート(24年4月22日開催)

糖尿病教室レポート(24年4月22日開催)

前回より多い、18名が参加されました!

2024年4月22日、うえだ下田部病院からすぐの健和会めぶきホールにて、今年はじめての糖尿病教室が行われ、天候にも恵まれて18名の方が参加されました。
今回の全体テーマは「健康寿命を延ばすために」で、加齢や糖尿病などによる筋力低下などを予防し、健康に暮らしていくためのヒントを様々な視点からお伝えし、学んでいただく機会として開催しました。

血糖測定を受ける参加者の皆さん

血糖測定を受ける参加者の皆さん

握力測定も行いました

今回は握力の測定も行いました

 参加者の方には来場されて最初に、恒例の体調チェックとして、体温、血圧、血糖値のチェックをさせていただきました。
さらに今回のテーマ「サルコペニア」にあわせて、握力のチェックもお願いしました。

「骨や筋肉を丈夫に保つための食事のポイント」

管理栄養士による話

管理栄養士によるサルコペニアを防止するための「食事のポイント」

最初に城崎管理栄養士より、「骨や筋肉を丈夫に保つための食事のポイント」について話がありました。

最近「サルコペニア」という言葉が聞かれるようになりましたが、これは加齢等により筋肉量や筋力が低下している状態のことを指し、転倒、骨折しやすくなるなど要介護状態の要因につながり、結果健康寿命が短くなってしまいかねません。

このサルコペニアを防ぐために私たちはどういった食生活を心がけていけばいいか、具体的なアドバイスがありました。

まず「基本的にたんぱく質は積極的に摂ってもらうことが大事になります」と話があり、配布したパンフレットを見ながら、鶏肉や魚、大豆製品など、どんな食品を摂取すればいいかを確認をし、また「毎食均等に摂ることで筋肉になりやすいと言われています」という話がありました。

あわせて、「カルシウムやビタミンを効果的に取れる食品を活用していきましょう」ということで、きのこ・ヨーグルト・納豆などがおすすめだというアドバイスがありました。

また、これらの食品を積極的に食べることが必要だという一方で、量を気をつけることや、「日本の食事はまだまだ塩分が多いと言われており、注意が必要です」という話もありました。

「健康寿命をのばすために:日常の注意点と最近の話題」

話をする糖尿病内科の佐々先生

糖尿病内科 佐々医師から「健康寿命をのばすために」をテーマに話

続いて、うえだ下田部病院で糖尿病内科を担当している佐々真理子医師から「健康寿命をのばすために:日常の注意点と最近の話題」というテーマで話がありました。

健康寿命をのばすには、筋肉、骨、血管、歯・口などを良い状態に保つことが重要であり、基本は食事と運動とのことでした。
そのうえで、以下のような具体的な話がありました。

筋肉
・指輪っかテストを全員で行い、筋肉量減少疑いの場合、早めにDXAで筋肉量を測定
・筋肉量減少は加齢、動かない、蛋白質不足や糖尿病などで下肢から生じる
・筋力低下などもあるとサルコペニアと呼び、転倒・骨折、摂食嚥下障害などのリスク
・有酸素運動+レジスタンス運動の継続と蛋白質・ビタミンD摂取で予防でき、高齢の方も筋肉の増強が可能


・骨粗しょう症は未治療や治療中断が多い
・糖尿病で骨折のリスクが増加するが、食事(カルシウム、ビタミンD、ビタミンK摂取)や日光を浴びたり、運動で予防可能。薬物治療は継続が重要
・低血糖は転倒・骨折や心筋梗塞、認知症などのリスクとなり、低血糖予防も重要

血管
・血糖・血圧・脂質を良好に保ち、低血糖予防、禁煙、減塩を

歯・口
・歯を失うとよく噛めなくなり、栄養不良につながる
・血糖高値と歯周病は相互に悪影響を及ぼし合うが、歯磨きと歯間清掃で歯を失うリスクが減少、歯科治療で血糖も改善
・定期的な歯科受診が重要
人と話す、笑う、おしゃれなども健康寿命をのばす効果

その他、運動や食事、HbA1c目標値、糖尿病という病名などにつき、最近の話題が説明されました。

「転倒予防に有効な運動」

理学療法士による運動の指導

「こういうふうに腰を落としてください」

次に、骨粗しょう症マネージャーでもある山内理学療法士より、「転倒予防に有効な運動」と題して話と簡単にできる運動の紹介がありました。
年齢を重ねると骨が弱くなるため、転倒などで骨折をして治っても、また骨折をするという「骨折ドミノ」の方も実際に多くなっているので、骨粗しょう症を予防したり、転倒を予防するような運動を心がけてほしい、と話があり、参加者と会場にいるスタッフ全員で、実際に体を動かしました。
・片足立ち(大腿骨頸部の骨を強くする)
・かかと落とし(骨を強くする)
・スクワット(転倒予防)
・背中反らし体操(猫背予防)
・足踏みをしながら、同時に掛け声に応じて「前」「後ろ」「右」「左」と足を出す訓練(脳の活性化)
これらの運動を座ったまま、また立ち上がって皆さんと行いました。

質問コーナーや、帰りにはおみやげも

最後に質問コーナーがあり、会場から「たんぱく質はサプリメントで摂ってもいいのか」という質問があり、管理栄養士より「活動量に応じて摂取することが必要で、摂り過ぎなど量には注意が必要です」という回答があるなど、普段気になっていることを直接各専門スタッフに質問する機会となりました。
帰りには全ての参加者にお土産を持って帰っていただきました。

当院では今後も糖尿病教室を開催していく予定ですので、現在糖尿病の治療を行っている方、またご自身の血糖値が気になる方などおられましたら、お気軽に高槻市のうえだ下田部病院までお問い合わせください!

戻る

当院のご案内

募集要項

看護部のご紹介

交通アクセス

〒569-0046 大阪府高槻市登町33番1号

〒569-0046 大阪府高槻市登町33番1号
  • 受付時間

    午前:7:00~12:00
    午後:12:30~15:30

  • 診療時間

    午前:9:00~12:00
    午後:14:00~16:00

  • 休診日

    日曜日・祝日
    年末年始(12月30日-1月3日)